ボルドーでワインを造ってわかったこと (日本ワインの戦略のために)フルブックオンライン

ボルドーでワインを造ってわかったこと (日本ワインの戦略のために) (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2018/9/4

ワイン・お酒, ワイン (本), 安蔵 光弘


ボルドーでワインを造ってわかったこと (日本ワインの戦略のために) (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2018/9/4の表紙

によって 安蔵 光弘

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著者・安蔵光弘はシャトー・メルシャンのチーフワインメーカー。 言わずと知れた日本ワインの最前線に立つ気鋭の醸造家で、浅井昭吾氏(ペンネーム・麻井宇介)から直接指導を受けた最後の世代である。 2001年から憧れのワイン産地であるボルドーに赴任することになった著者を、 浅井昭吾氏は「ボルドーの生活にどっぷり浸かって、何でも吸収しようという姿勢で臨んでください」と送り出した。 その言葉を胸に、著者はボルドーのシャトー・レイソンで4年2ヵ月にわたって栽培・醸造の経験を重ね、 ボルドーにおけるワインづくりのすべてを貪欲に吸収し、ボルドー大学で科学に裏付けられたワイン教育を受け、 ボルドーが世界のワインの聖地となるまでの歴史を研究し、ワイン産地ならではの食生活を体験した。 渡仏する前、著者は「漠然と『ボルドーは天候に恵まれているから、よいワインができるのだろう』と思っていた。 しかし、ボルドーはフランスでは湿度が高い方で、必ずしもブドウ栽培に最適な土地とはいえなかった。 「秋になると比較的多く雨が降るので、収穫まぎわにベト病や灰色カビ病が発生しやすく、 熟したブドウを得るために、ある程度のリスクを覚悟して辛抱強く待たなければならない年も多い」という。 そのボルドーが、なぜワイン産地としての名声と競争力を確立できたのか? それは、ボルドーという産地が「したたかな戦略」を持ち続け、 造り手が情熱を持って工夫と努力を重ね、技術革新の歩みを止めることがないからだ。 「栽培編」「醸造編」「改植編」「歴史編」「テイスティング編」「生活編」で構成される本書では、 ありのままのボルドーのワインづくりと、ワインに対する考え方が、わかりやすく書かれている。 技術者の視点で語られるボルドーワインの来し方は、新鮮でリアリティがあり、 本書を読めばボルドーワインの見方や楽しみ方が大きく変わるに違いない。 また、副題に「日本ワインの戦略のために」とあるように、 著者は〈日本ワインに応用できる部分は何か?〉という前提でボルドーで知見を広めてきており、 日本ワインの造り手が刺激を受ける要素がふんだんに入っている。 苦難を乗り越えてボルドーが歩んできたサクセスストーリーの底辺に流れているのは、著者の日本ワインに対する熱い思いである。 日本ワインを担う造り手必見の書でもある。 (本書は2007年5月に発行された安蔵光弘著『等身大のボルドーワイン』(醸造産業新聞社)を底本として、 最新情報を加味して大幅に改訂・増補を行い、イカロス出版が再出版したものです)

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